総木材面積 49.7650u+α(補強分)
総制作日数 89日
総J●Y買い出し回数 約20回
総大道具大会議数 28回
総経費 58495円
大道具解体図へ
舞台美術賞獲得!!
香川県立丸亀高等学校演劇部大道具PARTの記録...
裏側結構見せます。(笑)

全てを読み切るのはかなり果てしない道のりですが、
@暇な人
A根性のある人
B丸高演劇部の大道具パートが好きで好きでたまらない人
にはおすすめな内容です(笑)
暑い夏・・・とうとう大道具PARTの活動は始まった・・・
8月3日(金) 第1回大道具PART大会議(議題「なぜ空は青いのか」)開催。
  役割分担決定(Boss兼Writer・藤原岬,パイプ・末廣多恵子,会計・星賀はるか,買い出し班リーダー(という名のパシリ)・車谷卓也)
  スロ−ガン決定 ―The Best of 大道具 PART in香川―
8月4日(土) ★日帰り屋上ツアー★(あえて多くは語らない)
8月12日(日) 原案完成。
8月17日(金) 木材購入。作成開始!

この後,私達はひたすら作った。
蒸し暑い第T体育館を飛び出し,炎天下の外を横目に風通しのよい日影で作業をした。
実は割と快適で,そこは数日のうちに大道具PARTのアジトとなる。
車谷は相変わらず部室の扇風機なんかを持ってきて1人快適度25%増し。(当社比)
「車谷ぃ!!お前はやる気あるんかい!!!」そんな声のこだまする石庭であった。
毎日,莫大な木材を前にして凶器(金づち・のこぎりなど)を振り回す。
中にはいつからあるんだ,これ??といった工具もあったらしき。
指を思いっきり叩いたりということはお約束のように起こっていた。
こうして日に日に大道具が増殖していったのだ・・・

もちろん,すんなりいったわけではない。
階段は崩れるわ,柵は斜めになるわ,ドアノブははずれるわ,・・・こらー!ハト!フンをするんじゃない!
はたまた体調を崩す者あり,斯文祭のクラスの出し物にかり出される者あり,勝手に1人旅に出る者あり,
そして相変わらず車谷は快適度25%増し(当社比)。
とまぁ,なかなか大変な道のりだった。
そして,9月2日(日) 大道具(斯文祭仕様)が完成した!
翌9月3日(月)第13回大会議(議題「なぜ夏休みは終わってしまったのか」)議事録より一部紹介。
・新聞紙はダメだっっ!(藤原)
・色塗りは丁寧に丁寧と丁寧を重ねて(星賀)
・日焼け止めはたっぷりと。(末廣)
どんな会議が行われたかが手に取るように分かる。

斯文祭が終了し,今度はいよいよ総文祭に向けてリメイク開始。
サイドに二本の高〜い柱がつき,もとからあった柱が高くなり,柵は長くなり,柵の下に山台がつき,大道具がコンクリート仕立てに汚れ,ドアに張り紙がついた。
簡単に書いたが、ところがどっこい、一筋縄ではいかない。
2回目ともあって、我?Xの技術や作業効率は格段にUPし?A時間も以前の半分くらいしかかからなかったが、そこには前回以上の苦労が,今にもはちきれんばかりに詰まっている。

まず,2年生の至誠合宿(修学旅行)があったこと。日にちもないというのに,これは痛かった。
そこで至誠合宿の次の日からいきなり活動開始。
・・・・はっきり言って無茶だったと思う。フラフラだった。本当に倒れるかと思った。
卓球部も体操部もいない体育館の中で,「24時間前は長野のきれいな空気を胸いっぱい吸ってたなぁ」と現実逃避しつつ頑張った。
この日,車谷の「ゴメン。コンタクト作りに行くけん休むわ〜」との連絡に岬がぶちきれたのは言うまでもない。

次に,学校が始まったことによる時間の無さだった。
65分授業ゆえ放課後は短く,丸高の宿命である「基礎力テスト」に毎回のように落ちる者もいる,定時制が体育をしにやって来る。
日はどっぷりと暮れ,真っ暗な中で作業した事もあった。その中で何本のくぎが行方不明になったのだろう
じゃんけんで負けた1人がローソンまでアイスを買いに行ったこともあった。
そしてアイスはいつの間にか肉まんに変わっていた。最大の敵,寒さの到来である。(ちなみに私はピザまんが好きだった。)

「寒さ」の影響は尋常じゃなかった。マジで寒かった。
そんな中、ペンキで汚くなった手を洗うのがどんなにつらかったか。ごしごしとこすった手は真っ赤だった。もみじのようだ。
「・・・多恵子,寒いね」「・・・うん。」寂しく,しかし力強く半地下の水道前でこんな会話が毎日のように繰り広げられた。
これでしもやけにならなかったのは奇跡かもしれない。いや奇跡だ。

そしていよいよ本番が近づいてくる・・・・
11月20日(火)大道具搬入
安全に安全を重ねて(重ねすぎて)とても重たくなった少年王の塔をはじめ,莫大な量の大道具達を善通寺会館まで移動。
トラックの運転手さんの力に感動を覚えつつ5人のみで荷台からおろす。
あのステキなトラックの運転手さんには感謝のしようが無い。行きのトラックでの会話は一生忘れません。ちなみに焼肉の話だった。
リハーサル後,数々の欠陥が見つかり補修作業を行う。
11月23日(水)我が子たちの旅立ったあとの舞台。こんなにすっきりとした部室を見たのは何ヶ月ぶりだろうか・・・。
ここまできたら,後はどうして神に祈らずにはおれようか。いや祈らねばなるまい。(反語的)
部員全員分のミサンガ作りを行う。なかなか好評だったと思う。

11月24日(土)本番当日!本番3時間前にドアがはずれる。本番直前の仕込みの時に少年王の塔がいきなり奇声を発し始める
最後まで手をわずらわしてくれる我が子達。このやろう・・・(怒)
16:00〜17:00本番。ドアノブ密かにはずれる。ヨブナのナイスフォロー(?)により大事には至らなかったがカオル,二郎はびっくりしたろうなぁ・・・

ここまで頑張ってきた私達。産業革命以前のような重労働の日々だった。
よくやったなぁ・・・(ほろり)と我ながら思う。
新聞におり込まれたJ●Yの広告を見て,「木材安っ!」とか考えるようになり,女子高生失格かも,と悩んだ事もあった?B
しかしそれも舞台芸術賞に選ばれた瞬間吹っ飛んだ。
今までの努力が報われた気がした。自分たちの今までを誉めてもらえた。単純に嬉しかった。
そして,ここまで頑張ってこれたのもこの4人だったからかもしれない。
何だかんだ言って様々な苦難を乗り越えたこのメンバーに感謝と敬意を込めて。ありがとう。そして本当にお疲れ様。



丸亀高校演劇部,大道具PARTよりお届けしました!
総解体時間約14時間。

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